ミュージックトップ > ミュージックマガジン > パワープッシュ > Galileo Galilei「共同生活が生んだ新境地アルバム」
2012/1/20公開
■そのGalileo Galileiだけが向かっている方向というのは、たとえばどういうものなんですか?
尾崎雄貴:たとえば、これからもいろんな研究を重ねて、歌のバランスをもっと小さくしたいなって思ってて。日本のポップスって、コンビニとかで流れたときに、歌しか聴こえないじゃないですか。せっかく手の込んだバックサウンドを作ったのに、そういう場所では音がシャカシャカ聴こえてるだけっていう。そういうところから変えていきたいんですよね。それは歌に対する考え方だけの問題じゃなくて、もっと具体的な音作りだったり、音の処理の仕方だったり、そういう部分でのセンスにかかわってくるなって思ってて。おれら、ポップなものが好きだから、これからも歌は大切にしていきたいんですけど、同じ歌モノでももっといろんなやり方、いろんな種類があると思ってて。そういう、自分たちだけの“歌感”っていうものを見つけていきたいなって。
■実はミックスって、作詞や作曲と同じくらいクリエイティブなことじゃないですか。それをバンド自身でやるようになったっていうのは大きいことですよね。
尾崎雄貴:うん。そういう自分たちの疑問を解決したくてやり始めたんですけど、実際に今回挑戦してみてすごく世界が広がりましたね。もう、目の前の世界が宇宙みたいに広がっちゃって。で、それが最高に気持ち良くて、本当に底がないなっていうか。
佐孝:いままでは、曲作りをして曲が完成したらそこで終わりだと思ってたけど、いまはミックスをして、CDにパッケージするまでが自分たちの仕事だと思えるようになって。曲作りって、そういうことだったんだなって。
■でも、そこでマニアックになり過ぎないで、あくまでもポップな作品に仕上げるところがGalileo Galileiらしさですよね。
尾崎雄貴:実験的なものも好きだけど、それ以上にポップなものが好きなんですよ。それに、もっと広げていきたいっていう気持ちがベースにあるから。いまって、自分から音楽を手に取りに行く人たちっていうのが減ってきてて、いい音楽を紹介してくれるCDショップとかも減ってきてるじゃないですか。だから、そういう役割を自分たちみたいなバンドをやってる人間がやらなきゃって思いがあって。ミュージシャンとしてのスタンスとして、もっとそのルーツになってる音楽だったり、新しい音楽だったりに人をたくさん引き込んでいくような音楽をやっていきたい。そうやって、もっとリスナーと音楽的に親密になりたいんです。リスナーと慣れ合いみたいになるのは気持ち悪いけど、そうじゃなくて、本当にミュージシャンとリスナーが、同じ目線で、同じ音楽が大好きな人間として交流していけるような場所にGalileo Galileiがなっていけたらなって。だって音楽って、自分から手に取っていった方が、絶対に楽しいじゃないですか。そのために、「あ、こんな音楽があるんだ!」ってリスナーに思ってもらえるような曲をこれからも作っていきたいと思ってます。
(インタビュー・文 / 宇野維正)
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「もっとリスナーと音楽的に親密になりたい」(尾崎雄貴)

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